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賞味期限再び

賞味期限 6月14日のカステラが我がにある。


困ったことに、とても美味しい。


えっあせる そんなもん食べてんの、大丈夫はてなマーク


と お思いだろう。


んが、賞味期限から一ヶ月以上経った今でも


6月14日以前と なんら変わらぬ素晴らしいコンディションを


保ったまま、我がの冷蔵庫に鎮座しているのだ。



もとは貢ぎ物であった。有名な長崎の老舗カステラブランド


「福○屋」(←バレバレ爆弾)のカステラを2本いただいた。


2本といっても、1本が10個に切り分けられており、


それが2本あるわけだから、総勢20個ある計算だ。


もらってきた張本人が、まるで食べる気なし。


となれば、私一人でせっせと減らすしかない。


ところが、もらってきてしばらくの間すっかり忘れていて


食べ始めたのが賞味期限の3日前だったのだ・・・


なんとか頑張って努力したものの、1本(10個)食べきるのに


半月ほどかかってしまった。


こんなに怠慢ではいけないと、自分のマイペースを


深く反省したが、そうそう毎日カステラばかり食べてもいられない。


そして今日久しぶりに思い出して恐る恐る箱を開いてみた。


見た目は異常なし。


香りも問題なし。


ひと月以上冷蔵庫に入れておいたって、ちっとも乾燥なんかしてないし


相変わらずの、しっとりフワフワの食感も健在。


ハチミツの存在感と上品な甘さにウットリしながら 


舌の上で とろけて無くなる様は、極上の味わいであり


いまだに製品がパーフェクトであるという、何よりの証拠だ。


こうなるともう、賞味期限て一体何???って思えてくる。


ドイツ人の夫から、「日本の賞味期限は早すぎる。チーズなんて


賞味期限が切れた頃の方が、熟成されて美味しい」と言われた


日本人妻の話を偶然にも聞いたばっかりだし、


わかる気がするよー。


カステラ業界じゃなかったけど、賞味期限偽装の事件は


記憶に新しい。


偽装もしたくなるだろ、こんなに早々に期限を設定したら。


偽装なんかしないで、そのぶんちゃんと期限を延ばせばいいのに。


こんなに食品の完成度が高いのに、あんなスキャンダルで


信用を落とすなんて、つまらなすぎる。


つーか、私の感覚では、一ヶ月以上も賞味期限を早く


記載するのだって、偽装と言えなくも無い。


逆だけど。早すぎるのも、どうだろう。


慎重になりすぎて神経質に設定したために、


返品されてもまだ、「食べても大丈夫」な期間内だったわけでしょ。


それって、つけ入る隙を与えてるだけなんじゃないのかなぁ。


変なの。


それはさておき、明日も美味しくいただこうっとドキドキ


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輪廻


桜

伯父が亡くなった。


昨日の朝だったそうだ。


母の兄にあたる人で、5人兄妹の長男である。


私の父にも弟が3人おり、皆それぞれ私のことを


「ゆうちゃん」とか「ゆうこちゃん」と、姪っ子に親しみを込めて


ちゃん付けして呼んだものだったが


この伯父だけは、たくさんいる伯父さんの中で唯一、


すべての甥・姪を呼び捨てで呼んだ。


茨城県の中でも田舎に生まれ育ち、教員(校長先生だったか?)


をしていたこともあってか、


それとも、田舎の長男とは そういうものなのか、


誰と話すときでも 常に上から見下ろすような口調で話した人だった。


もちろん本人に悪気は無い。 と思う。 たぶん。



昔の人だし、長男だし、いばってるし、


それなりに兄妹からも煙たがられたりして、トラブルも少なくなく


じいちゃんばあちゃんが死んだときなんか特に


ひと悶着もふた悶着もあった。


たげと私たち姪っ子たちが遊びに行くと、いつも


「よく来たよく来た」と上機嫌で、伯母さんの料理もとても美味しくて


いい思い出しか残っていない。



口うるさい人 とか、よく怒られた人 とか、威厳があって


近寄るのが怖かった人 とか、


そういうの、なんか懐かしい。


そういう記憶って残るんだよね。


今は、良くも悪くも「無関心」な人が増えている。自分も含めて。


東京にいるからなのか、でも最近の地方での事件を見ても、


事件を起こしてしまう人たちは、なぜか孤立している人が多い気がする。


隣近所に人はいるのに、精神的に孤立してしまうのだろうか。


昨日亡くなった伯父も、子供心にも気難しい印象はあったし、


かなり厳しくて口やかましかったようだけれど、


それって、無関心では無いってことだよね、少なくとも。


人間として生まれて生きて、自分を取り巻く人間関係から


無関心でいられることほど むごいことは無い。


親とは口うるさいものだし、親戚の伯父さん・伯母さんや


近所の大人たちだって、よく子供たちを叱ったし


気にかけていたと思う。


それは、人として人と関わって生きる ってことだし、


理屈じゃなくて 当たり前に そういうもんだと思ってた。




そういう時代が ひとつ過ぎ去ったような気がした。


絵に描いたような昔気質の頑固オヤジがまたひとり


この世から去っていってしまったから。


小さな穴だけど、決して埋まらない穴がひとつ増えてしまった。


これからどんどん歳を取っていけば、ますます増えて


私の心はやがて穴だらけになるだろう。


自分がいなくなるときに、どれくらい心は残っているだろうか。


せめて、残った心が乾いてしまわないように、


少しでも潤っていられるように、


一日でも長く、音楽を続けようと思った。



















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