ネパールのかほり
新検見川にある美味いと評判のネパール料理屋で、今年悪友歴25周年を迎える二人の心の友とランチを共にした。
これは私が頼んだ「スパイシー・セット」。これと同じもの(たぶん)が、たしかタイ料理にもあるはず。
ネパールとタイは、近いか?そうでも無かろう。
だが、ネパールでは「スパイシー」と言って一般的なのだそうだ。
ちょっと辛いが、この目玉焼きとひき肉ピーマン炒めをご飯とグチャグチャに混ぜて食べると、それほど辛くない。
店のネパール人のお兄さんが、見事に交ぜてくれた。美味い。
間近で見る手さばきは、石焼ビビンバを交ぜる韓国人とまったく同じだった。
アジアの人間は何でも交ぜて食べるのが好きだ。ご飯も麺も野菜も肉も、なんでもかんでも交ぜて食べる。
交ぜることで食は広がり、また深くなる。神様だって沢山いるのだ。
大地の恵をいっせいに喰らってこそ、いのちは膨らむのだ。
これはネパールカレー。たしか左がベジタブルカレーで右がチキンカレーだったかな。ネパールのカレーは辛くないのね。ぜんぜん。
香辛料の香りは、とても芳しく美しく鼻腔をくすぐるのに、決して刺激で攻めてこない。
とても奥ゆかしいシャイな国民性を垣間見るような、とても温かな一品でした。間違いなく美味い。
そしてこの、インドのナンに似た、でもまったく、きっと、作り方が違うんだろうな、窯で焼くんじゃなく、フライパンで焼くのかな・・・うーん、わかんない。名前も忘れた。
でも、このパンが絶品! こりゃあいい。パン好き人間には、たまらない嬉しいショック
上記2品とは、まったく違う香辛料で味付けされている。ターメリックが主なのか?
全体的に黄色い。そして、けっこう辛い。
野菜がタップリなのが嬉しい。辛いのが苦手な友が、水だけを味方に一生懸命食べていた。
私のようにラッシーを一緒に頼めばよかったものを、気取って食後にチャイなど頼むからだ。
普段よく喋る彼女が、口数少なくなったのは気の毒だったが、良い教訓になったことだろう。
なんでも経験だ。 お待ち兼ねのデザート。フルーツのヨーグルト和え。
この缶詰フルーツとヨーグルトは間違いなく日本のものだろう。
だが、中央アジアを旅してきて、標高の高い乾燥した大地に胃も疲れ、やっとたどり着いた日本でホッと息を吹き返す、そんな安堵感が舌の上に広がった。
やはりスパイスには乳製品だ。
インド人だって辛いものは辛いのだ。
やせ我慢をする必要は無い。
ネパールカレーは辛くないのに、ラッシーとよく合うのだ。
今回はランチだったから、一品で満腹御礼なメニューになったが、次回はぜひ夜のネパール料理を堪能してみたいと思う。